2013/06/05
◆奈良 橘寺
聖徳太子出生の地と言われ、太子建立7寺の一つである橘寺。
創建年代は明らかではありませんが、聖徳太子伝暦によれば聖徳太子がこの地で、勝鬘経(しょうまんきょう、仏教における大乗経典のひとつで大乗仏教の理想を説く内容)を講ぜられたときに千仏頭現出や蓮華降零などの瑞祥(ずいしょう)があり、それによって仏堂を建立したと記されています。
仏頭山を背景にして白壁の築地塀を巡らした橘寺は、明日香の田園風景に溶け込んでいました。
橘寺の本堂(太子堂)の左横境内には、飛鳥時代の石造物とされ、人の心の善悪二相を表現したものと考えられている、二面石があります。
◆奈良 橿原神宮『春の神武祭』
春の神武祭は、橿原神宮の御祭神神武天皇の崩御の日で、戦前は神武天皇祭といって国の祭日でした。
毎年4月3日は桜の花も咲き、一昔前では庶民の春休みで、お餅をついて親戚や友人を招き、ご馳走していたようです。
あいにくの雨でしたが、桜もきれいに咲きほこり、とても素晴らしいときを過ごすことができました。
◆畝傍山(うねびやま)
奈良盆地の南部に位置する、香具山、畝傍山、耳成山の三つの小高い山を総称し、大和三山と呼びます。
畝傍山は、大和三山の中で最も高い山で、瀬戸内火山帯に属する死火山が、二次的な侵食をうけたことにより現在の形となったものです。
記紀によると、畝傍山の麓は初代天皇と伝えられる神武天皇が宮をひらいたところとされ、万葉集にもそのような歌が残っています。
香久山は 畝傍を愛しと 耳成と
相争ひき神代より かくにあるらし 古昔も
然にあれこそ うつせみも 嬬を争ふらしき
中大兄皇子 「万葉集」より