2019/12/01
今年もあと残りわずか。
あっという間に寒くなり、気温差の変化に苦しみながらの忙しい師走を送っています。
芭蕉いわく、
月日は百代の過客にして、行かふ年も又旅人也。
月日というのは、永遠に旅を続ける旅人のようなものであり、
来ては去り、去っては来る年もまた同じように旅人である。
来ては去り、去っては来る年もまた同じように旅人である。
芭蕉もある時期、伊勢神宮に参拝されました。
このことは、以前から認識しておりました。
江戸時代に芭蕉翁が五十鈴川で潔斎されたという大きな石を触れることもとても楽しいです。
今年の年越しも、毎年恒例の伊勢に庭燎奉仕・奉納へ行くことを予定しております。
第74回を迎える神宮庭燎奉仕・奉納の始まりは、74年前、経験がしたことのない敗戦で国土が焦土化し、人心は乱れ、道徳も地に落ちていたころ、私たちの先達、かつての「神宮御萱地造成勤労奉仕隊」の諸兄が復員報告に訪れた神宮で、変わらぬ静けさと清らかさの中に鎮座されるご本殿を拝し、心開かれる思いをされました。そして、境内や近隣の荒廃に心を痛め清掃活動を始めました。
年の暮れ、両宮の浄暗の参道に復興の願いを込めて「かがり火」を焚くことを願い出て、御許可をいただき、以来73年間日本の復興と共に絶やすことなく焚き続けてきました。
3/4世紀を迎えるこの行事を、大切に参加してきたことを誇りに思い、新年の皆様のご健康とご多幸をお祈りして参ります。