2020/06/25
山梨の日本三奇橋の一つ「猿橋」
歌川広重の「甲陽猿橋之図」や十返舎一九の「諸国道中金之草鞋」などにも見ることができます。
大変珍しい構造で、長さ31m、幅3.3mのさして大きくない木の橋ですが、谷が31mと深く橋脚がたてられないため、橋脚を使わずに両岸から張り出した四層のはね木によって橋を支えています。
猿橋の由来
奈良朝の昔、この辺りの交通は至極困難で、渓谷を渡ることなど思いもよりませんでした。
この桂川渓谷は、奥は小金沢から大菩薩峠に続く大雄谷で、当時この辺りは老樹が鬱蒼と生い茂り、昼でもほの暗い原始林に覆われていました。
猪や鹿、山猿は群れをなしていました。
ある日、白毛の老猿が欅の枝に吊り下がると、子猿たちは互いに手足をつなぎ、向こう岸の藤つるに飛びつきながら懸橋の形となり、それをたよりに両岸を往来していたのを目にしました。そこからヒントを得た百濟の造園の博士が構築したのが日本三奇橋の一つと呼ばれるこの猿橋です。
この言い伝えから、現在白猿の霊像が祀られています。
猿は本当に賢い生き物ですね。
紫陽花が見ごろを迎えており、素晴らしく生き生きと咲き誇っていました。
普段見ている紫陽花の色とはまた違った色とりどりの花々を、桂川のせせらぎや鳥のさえずりとともに、楽しんできました。